第7ミッション        僕、イクメンになります。

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「明美さん……久しぶりね。  前回のレース、私が悪かったわ……実力で敵わないと気づいたから、つい……  結局、私が転倒って、笑えるよね。  あれから私、どうしても実力で加藤明美って選手を追い越すつもりで練習してきたの!  あなたの目標は私よりもっと高いと思うけど……やっぱり、走橋瞬太を目標にしてるんでしょ!」 「誰ですか?走橋瞬太って?私、バイクで爽快に走るのが好きなんです。  本当は競争は嫌いだけど、1番最初に風を受けたいから先頭に立ちたいだけなんだぁ….」 「えーーーっ……  でも、この世界を舐めない方が良いわよ。  私からの忠告。  走橋瞬太って男の走りを見たよねぇ、人間離れしてたでしょ。  それに世界ランキング4位のワークワトソン。  まだまだ、上には上がいるのよ。  あなたは、ずっと私のライバルじゃないと駄目なの!ちょっとは闘争心を出してよね!」  ーフランス出発当日ー 「アケビさん、本当に行っちゃうんだね……」 「ママ〜」 「ママ〜」 「ママはちょっとお出掛けしてくるけど、パパとお利口さんに待ってるんだよ。 お土産買って来るからね。 カトケンさんは何が欲しい?」 「何もいらないよ。アケビさんが早く無事に帰ってくるだけでいいんだ……」 「カトケンさんたら〜〜」   僕達はアケビさんを飛行場まで見送った。 「美和、遅れてゴメン!」 「明美!行くわよ!」 「あっ!あの有名なカトケンさんだ!」 「また、紹介は今度ね!」 「じゃ、カトケンさん、歩美と歩夢を宜しくお願いします!」 「うん!気をつけてね!」 あの2人、いつの間に仲良しになったの⁇⁇ 「いってらっしゃ〜い、アケビさーーーん」 「ママ〜」 「ママ〜」
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