79人が本棚に入れています
本棚に追加
「健二、全く電話を掛けないのに突然どうしたの?
明美さんは元気?
あっ、そう言えば、TVで見たけどフランスの大会に出るって言ってたわね!」
「そうなんだ!お父さんは元気?」
「元気よ。今も小倉祇園太鼓の練習に行ってるわ!」
「ところで……」
「何の用事なのよ。
もしかして、歩夢ちゃんと歩美ちゃんの面倒を見てくれって事じゃないでしょうね!
嫌よ。
孫とか言っても、そっちまで行って面倒見るなんて嫌よ!」
「そんなんじゃないよ。
歩夢の事なんだけど……歩美と比べたら全然、喋るのも遅いし、1歳6か月なのに、まだ歩けないんだ……
大丈夫かな?歩夢……」
「馬鹿だね、健二は!健二の赤ちゃんの時だって、しっかり喋り出したのは2歳からだよ。
歩いたのも2歳過ぎてから!
私達も心配したけど、おじいちゃんやおばあちゃんは大丈夫だって!親は心配だけどちゃんと子供は育つものよ。安心しなさい!」
「やっぱり、アケビさんも大丈夫よって同じ事を言ってた。」
「さすが、アケビさんだわ!
心配無用よ!健二、今度、2人を連れて帰ってらっしゃい!お父さんも歩美と歩夢の写真毎日見てるよ。」
「分かった!今度、帰るよ。
お母さん、ありがとう。」
歩夢は僕と同じなんだ……ちょっとのんびりタイプなだけなんだ。
しかし、不思議な事に乗り物に乗ったら性格が変わる。
それは、完全にママ似だ……
最初のコメントを投稿しよう!