第7ミッション        僕、イクメンになります。

92/98

79人が本棚に入れています
本棚に追加
/338ページ
《選手30人がスターティンググリッドにつきました。  レッドシグナルが消えた!一斉にスタートだ!  おっと!何と言う事だ!日本人の山﨑美和がいきなりトップに踊り出たーーー!》 「美和、無理だよ!そんなに飛ばしたら…… 風の抵抗をもろに受けちゃうよ!」 「私、先行逃げ切りのタイプなんだ!  絶対、誰も私を追い越せないよ!  自分の走りをするだけ。」 《一気に2位との差を広げています!何と言う走りなんだ!  コーナーもスピードを落とさずに攻めています!  おっと、優勝候補のトマホーク、ミサイル並みの速さで山﨑美和を捉えようとしてます。  トマホークもいつもより早めにトップを狙ってます!  そして、その後ろには走橋瞬太、フックギブスと続いてます。  今、注目の加藤明美は現在、20位で団子状態から抜け出せません。》 「全然、抜け出せないよ〜」 『明美、今だ!行け!』 「その、声は……お父さん⁇⁇」 『わっ……』  ー加藤宅ー 「パパ〜」「パパ〜」 「あっ、大事な所なのに……2人共、起きたの?」 「パパ、にこにこワンニャン見る〜」 「歩美、ママが出てるよ!あの赤のヘルメットがママだよ。」 「嫌っ!ニコニコ、ワンニャン見る〜!  歩美は泣き出した。  歩夢はずっと、テレビの画面を見てる。 「パパ?ブーブー、ママ?」 「そうだよ!赤のヘルメット、ママだよ。」 「ママ〜、ママ〜!」  歩夢はテレビにへばり付き、両手で膝を叩いてママを応援していた。  いやっ、バイクの走りにのめり込んでる感じだった。
/338ページ

最初のコメントを投稿しよう!

79人が本棚に入れています
本棚に追加