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第1章7節
2週間後。
今日は新入社員歓迎会だ。
ヒカリや他の社員と話していると
「あ!シファルさん!」
とあの人に駆け寄った。
「よお。ハジメと光じゃないか。どうした。」
とシファルさんは聞いてくる。
「あの…。特に用があるってじゃ無いんですけど……。」
「いや。構わない。……そうだな。今日は少しだけ、この世界について話そうか。」
とシファルさんはワインを掲げて。
「知っての通り、各リュウ教国の表向きの関係は良好だ。だが実際は暴力や差別が起こっている。何故かわかるか。」
とシファルさんが言う。
「……すみません。わかりません。」
とハジメ。
「わからないです。」とヒカリ。
「謝る必要はない。俺はくだらない競争が原因だと思っている。」
とシファルが言い出した。
「えっと……。どういうことですか。」
と光が聞いてくる。
「簡単だ。奴らは要するに自分たちが信仰するドラゴンたちを一番だと思っている。個人の自由を謳いながら、それを押し付けそれ以外を排除する。互いに自分たちが正しいと思っているんだ。原因はややこしいがさらにもう一つある。奴らは履き違えているんだ。」
とシファルさん。
「???履き違えているって何をですか?」
俺たちは首をかしげた。
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