絶望の夜

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絶望の夜

ツイていないときは、とことこんツイていない。 そんなことを、思ったことはないだろうか。 これはただの人間の心理なのか、はたまた神様のイタズラなのか。 そのように囁かれる真意はわからないけど もしもそれが事実であるなら⋯⋯ 私は生きていることさえ投げ出したくなる――― 「あ――最悪⋯⋯」 この一言では収まらないくらい、私はドン底の真っ只中だった。 夏の夜のジメジメした風が鬱陶しくて、すれ違う人々の笑顔がやけに目障りで、この世の果てがあるのであれば、今すぐにでも飛んでいきたい。 まさに消えてしまいたい気分だった。
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