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考えても未だに答えは出ない。
私には、経験が足りない。
いつかは、「そんな日」が訪れるのだろう。
けど、その時まで私は生きてはいない筈。
そう思って達観していた。
いや、怠けていた。
私は、遂げることが出来なかった。
私は、見送る立場に甘んじた。
私は、守られた。
私は、振られて、目的を見失って。
生きるってしんどいな。
夢はないと言う。
目的なんて後からついてくると。
今、私は、大学に復学した。
何かを始めるにも、これから終わらせるにしてもだ。
少し時間が欲しかった。
けど現実は待ってくれない。
怠けたツケが回ってきた。
「思えば考えたことなかったな。何かに悩む自分なんて」
そもそもこの歳まで生きていることにびっくりだ。
あの日、余計な茶々が入らなければ。
それに対する判断は保留にしている。
感謝すべきか。
憎むべきか。
その答えが出るまでは、生きろ。
お前が納得した答えならアタシはそれが一番いい。
辿り着いた結論次第じゃ、一緒に死んでやる。
『世界平和だの人類救済だのは、後進にでも押し付けとけばいいじゃん?』
そう言ってアイツは屈託無く笑うばかりだった。
『何なら、国の一つや二つ…無くてもよくね?』
あの馬鹿なら人がゴミのようだとか素で言いそう。
「まあ、言い方はアレだったけど。要するに幸せになる努力は惜しむなってことだろう」
アイツなりの屈折した愛情表現だったのだろう。
好き。
恋人は、友人や家族とは違う。
友情や信頼ではなく有限の施しでもない。
無限の想いを誰かに捧げる行為。
話には聞いているが果たしてそんな事が可能なのだろうか?
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