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エリザベートに駄目な所と指導と注意点の説明を終えた丁度正門の方から気配を感じた。
「お前のお父さんじゃないか?」
「え?!お父様が来たんですか?」
正門に向かうと正門が開かれており金髪の三十路の男性と丁度良く俺のメイドが対応してくれていた。
「お!久しぶりだな!」
「久しぶり、アルイン」
「いやーまさか娘が居るんとな!」
アルイン・アルフェイン公爵家当主だ。
パッと見は強いおじさんだが、中身は馬鹿親で娘の前ではすぐにボロになる。
正門前に馬車があり護衛も複数確認が取れた。
「あー、中に入るアルイン?」
「入るっに決まってるだろう?」
「あいよ、お茶用意しておけ」
「分かりました」
早速中に入らせる。もちろんエリザベートともだ。客室間に入らせて俺とアルイン達の前に座る。
またも丁度良くメイドがお茶を三人分持ってくる。
「で、今日は何が合って来たんだ?」
「ああ、それはだな。この依頼を受けてもらいたい」
胸ポケットから一枚の非合法依頼申請書を机の前に出す。
依頼の内容を見て俺はアルインの顔を見る。手で顔を隠し仰け反る様に顔を上に上げた。
「ガチの方か~・・・・」
非合法依頼申請書と同じ対価を払う、か。
俺は胸ポケットにしまっていた葉巻を取り出し人差し指の指先に小さい炎魔法を出現させ葉巻の尖端を燃やし手の平で火を消し口に咥える。
葉巻を吸い込み、指を挟み口から外し葉巻の灰を吐き出しながら言う。
「対価とするなら、『忠犬の中に狂犬病持ちの野良犬がいるぞさらに、その牧師の五人の牧師の一人が狂犬病に掛かってる』」
「?!何?!」
「注意しとけよ、近いうちに飼い主に噛まれるかもしれないからな野良犬にな。
だが噛まれる事は長い時間が開くがな」
意味を分かったアルインは顔を真っ青にしエリザベートと護衛を連れていく。その後を俺は手を振りながら見送る。何の意味が分からなかったエリザベートは混乱していたが。
「物語が始まった」
エリザベートとアルインは馬車に乗り込み王城に馬車を走らせていた。
「お、お父様!どうしたんですか」
「内戦が起こる」
「なっ、内戦ですかっ?!ここ数年はそんな噂がないはずなのに、何故?」
エリザベートは先生の言葉を思い返した。
(忠犬って、貴族?野良犬は・・・敵国の人物を意味する?いや狂犬病の野良犬は、反逆を企てている者を意味?・・・・そして五人の牧師は、五最元帥の意味?)
そして、エリザベートは数分馬車に揺られ王城の正門に付いた頃にその意味をようやく分かった。
「飼い主の意味は王・・・野良犬に噛まれる、国王が殺される?!」
「そうだ、我が娘。あの人、は近いうちに反逆がくる情報を掴んでいたんだ。
まさか、裏にそんな情報を捕まえた爺、先生は凄い」
この頃、アルイン達は国王にその事を報告した。
だが狂犬病の意味をまだ分からないエリザベートは悩んでいた。
一方その頃の闇ギルドマスターは。
「ある都市に行くからここいら依頼は発行停止、まぁ一ヶ月の依頼期間だから依頼停止って事だ、まぁ一ヶ月自由に休め!」
「「「出来るかぁぁぁ!!俺ら犯罪者だアホギルマス!!」」」
「ふはははは!!!生き残れぇぇ、犯罪者共はっはっはっは~!!!!」
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