第一章 餓狼と野良犬

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 俺は今、王都から離れ少し長い道のりの馬車旅をしている。なのだが!  隣にいるマントを深く被る小柄な人物がいるのだ。この小柄な人物は。 「なーんで第一王女が俺の付き添いなんだ?」 「・・・・(ふんすっ)」  言葉は喋ってないが「何か文句でもありますかっ!」って言って見える。  彼女の名はエミルゥルス・イビルドラ王家第一王女で年は若く9歳だ。愛称エミか笑子と呼ばれてる、俺は前者で呼んでいる。  何故喋らないのかは、過去のトラウマで自閉症の最中言葉を喋ることも出来なくなった。  何で俺に懐つくは分からない。まぁ命を助けた事はあるそれだけだ。  ふとあいつの言葉が脳裏に変える。 「一生の願いだ!ギルマス殿!金貨やら何やらやるから本当に、本当に頼む!」って言われたからな。仕方ないか野良犬に噛まれる運命を知ったんだ大事な娘を俺に預けるのも納得が行くが・・・・依頼と共に子守りとは。 「にしても、この依頼は・・・・獣人種がいるのか??」  またも再度依頼を見る。  依頼名『謎の連続殺人鬼の調査と勧誘』 ・依頼位置『フェエレル』都市中心部付近。 つい最近の事、謎の変死体が多数目撃(主に都市内の裏路地で発見)、死体には首を噛みきられた跡もしくはキングサーベルタイガーの様な爪の攻撃跡が残っている。 現地の衛兵は探したが探索した衛兵全て返り討ち、殺された。その中に英雄『フィス』が殺されたの事。  犠牲者150人以上  負傷者500人(教会、治癒院で治癒中) 犯罪行為時刻 朝~5:00~9:00 昼~11:00~13:00 夜~17:00~19:00  数が多いのが昼である。 規則性的に考えて計画性の殺人鬼と推測される。 最初に始まったのが半年前、詳しい歴となると5ヶ月7日前、小国建国記念日と重なる。  連続殺人鬼の特徴。  獣よさの様な両手両足、小柄であり俊敏な動きをするため接近戦での対象の攻撃は不可能と断定、赤眼との事らしい。唸るのが特徴的。  この殺人鬼の名は『餓狼のハルカイ』  出来れば確保もしくは『黒龍と黒騎士』闇ギルドに勧誘、難しくあらば即座に殺傷許可を命ずる。  依頼主・アルイン・アルフェイン  依頼推奨者・『黒龍と黒騎士』闇ギルドのギルドマスター  ハルカイとは、残酷と言う意味だ。  それと、英雄フィスが殺されているとはな。キングサーベルタイガーは四本の大きな牙と体格が特徴的な虎だ。  それと英雄フィスは魔物の大群を一人で都市を守ったことで有名で二つ名がありフィスが付けられた二つ名は『鉄壁のフィス』として有名で帝王に目を向いたとされる人物。   「この依頼は厄介、だな」 「・・・・・?(こてん)」 「あー、この厄介が分からないか んんっ!まずこの連続する殺人鬼には二つ名が持つ時点で厄介があるもんだよ。 しかも犯罪行為時刻がまるで人間の食べる時間帯に似ている事から、カニバリズムってこともあるが一人って掛かれていない団体で動いている可能性も高い。 しかも犠牲者が俺の想定外の数と成っているんだ。 負傷者も多いてか戦争でも起きた? だが団体はあり得なかった。怪我の写真も入っていたんだが喉仏の噛み跡が全ての跡に一致した。 団体ではなく個として動いているのが分かった。」  長い説明をする俺は、エミの方を見た。口が動かすのが早かったのか理解に追い付いて居なかった。 「・・・・(プシューー)」 「頭部から湯気が?!」
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