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4人掛りで押さえつけられ、学ランを脱がされて全裸にされた。
「止めて!嫌だ!離せ!」
叫んでも無駄だと分かっていたけど、抵抗しなくちゃダメだ!
陽一の前では、せめて昔の……穢れていない僕でなくちゃ……。
必死に抵抗しても、入れられてしまえば男を知っているのか違うのかなんてバレてしまう。
「やべぇ……、超良いんだけど!」
代わる代わる入れられて、ただ、性欲を吐き出す為だけに身体を開かれる苦痛。
俺は結局、その呪縛から逃れられないんだと気付いた。
抵抗を止めて好きなようにさせていると、廊下を走る音が響いて、資料室のドアが開いた。
丁度、2巡目に差し掛かる所に、息を切らした陽一が入って来たのだ。
(あぁ……、嫌われる)
そう思った瞬間だった。
「お前ら……、幸に何してんだよ!」
地の底から這い上がって来たような声がしたかと思った時には、目の前の4人組があっという間に陽一にボコボコにされて行く。
多分、格闘技をしているんだろう。
殴り掛かる相手の腕を掴み、他の奴等の方へ投げ飛ばした。
俺の上に居たやつが慌てて服を着ていると、後ろから頭を掴んでそのまま後ろへ吹っ飛ばし、殴り掛かる奴の腹に1発蹴りを入れた。
その後は、正気を失ってるとしか思えない形相で4人組を血祭りにしている。
「陽一!止めて!死んじゃうから!」
叫んだ俺に
「俺の大事な親友に、こんな事をした奴等はぶっ殺す!」
って、暴れて居た。
「陽一!大丈夫だから……だから、もうやめて……」
泣いて縋り付くと、陽一は俺の頬に触れて
「ごめん……俺のせいだ。幸、守れなくてごめん」
そう言って泣いていた。
「陽一、助けに来てくれたから……。それだけで良いから!」
泣いて叫んだ俺に、陽一は穢された俺の身体を抱き締めて
「幸、もう1人にしないから……。ごめん。お前を巻き込みたくなくて、突き放したのに……」
何度も何度も謝る陽一に、俺は抱き着いて
「ずっと傍に居て……、陽一」
そう呟いた。
この時俺は、陽一を捕まえたと勘違いしてしまったんだ。
陽一の同情は、決して恋愛感情にはならないと、この時の俺は気付いていなかった。
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