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「さ、入って」
促され私は家の中へ入った。
外観も内装も至って普通のマンションだった。
藤原さんは各部屋を案内してくれた。
そのうちの一つが私の部屋だった。
「ここが美鈴ちゃんの部屋。何か足りないものがあったら言ってね」
部屋の中に入ると、先程お店で選んだ家具が全て配置されていて何不自由のない完璧な部屋に仕上がっていた。
私は部屋から出るとキッチンにいる藤原さんの元へと駆け寄った。
「藤原さん、素敵なお部屋、ありがとうございます!」
「どういたしまして。気に入って貰えて良かったよ。」
藤原さんはニコッと微笑んだ。
「そうだ、今日から美鈴ちゃんも藤原になるから、良かったら下の名前で呼んでくれる?」
「えっと…暁人さん?」
「うん。呼び捨てでもいいからね」
こうして私と暁人さんとの生活が始まった。
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