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気付いたらいつの間にか真の左隣に普通にファンの女の子がしれっと座っていて、次のコマは隣代わって!と他の子に言われまくっていた。
また教習所のように椅子取り合戦勃発するか?
と思ったけど、誰かがくじ引き制にして!と言い出したらファンの子達はそれに賛同したようで、即席くじ引きを作り出したので、思ったより穏便にはいきそうだ。
その様子を真達共々眺めていたら
「おい、久保と愉快な仲間達」
と、俺の直ぐ横の通路側の窓の方から男の声がした。
そちらを見てみると、先程の台詞を言った男が俺を見てちょっと驚いた顔をした。
「あれ!勇人じゃん!久し振り!お前ここ受けたんだ?」
「海瑠くんじゃん!お久し振りですwそうなんだよー」
「おや、海瑠くん、知り合いですか?」
海瑠くんと一緒に居た黒髪の長身イケメンが、俺を見ながら海瑠くんに問い掛けた。
「そーそ、桜井フーズの跡取り息子でさ、桜井勇人っつーの」
「えっ!!」
「へぇ!それはそれは…桜井フーズはうちも確か取り引きが有りましたね。
はじめまして、桜井くん、私は烏多飼千と言います」
「はじめまして、烏多飼さん…の、弟さんでしょうか?お兄さんにはお会いした事か有りますよ。あ、こちらこそ、宜しくお願いします」
「おや、そうですか、兄に…」
「えっ、つか、待って、お前桜井フーズの跡取り?」
「そう。一応」
「桜井フーズなんて、国内最大手の食品メーカーじゃないか」
「お前そういうの早く言えよ!」
「あ、悪い。俺桜井フーズの一人息子なんだよ。宜しくw」
「遅ぇww」
「つか、それならさっき言ってた千葉の事ももしかして知ってるんじゃね?」
「あ、輝の話してたか?」
「そーです」
「ああ、なんだ、千葉って輝の事か…分かる分かる、幼馴染みだw」
「幼馴染みww」
「まさかのwww」
「世間狭過ぎない?w」
「マジ勇人まで居るとかwこれ知ったら本気で輝がショック受けるなーw」
「海瑠くん周りは?誰かここ進学してる?イッサくんとか浅黄くんとか…」
「ん?一佐とも知り合いですか」
「イッサここ来る予定だったけど辞退して就職して、他はみんな別大学」
「そっかー、久々に会いたかったけど残念w」
「あ、俺そう言えば桜井フーズの新商品のCM今度撮るよ。チョコレート菓子のやつ」
「えっ!マジで!?」
そっか!そういう事も有るのか!
じゃあ今俺の素性知ってもらえてラッキーだったw
真がうちの商品宣伝してくれるとか嬉し過ぎる!!
つか、絶対撮影見に行こう!
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