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料理がそろそろ完成という頃、金田さんが輝の彼女と一緒に帰って来た。別々で来たけど偶々エレベーター前で会ったらしい。
輝の彼女…女優だとかいう江崎あゆみさんに会うのは俺は今日が初めて。
江崎さんは確かにテレビで見た事が有る人だった。テレビは基本真ばっかり見てて、あんまり女優をちゃんと見てないから、認識薄かったけど。
全て真作だという料理は広めのダイニングテーブルに並べられ、缶ビールとペットボトルのジュースも出してくれて、全員揃ったので漸く夕飯。
ビールを飲むのは20歳過ぎてる金田さんと江崎さん、他は未成年って事で一応ジュース。
帰って作った2品以外は昨日の夜に作って用意してくれてあったという真の手料理は、本当に訳がわからないくらい美味い。
本当に…
「真ってさぁ、何か欠点ないのか?」
いくら観察して考えても分からないから、もう本人と恋人に直接聞いてみる。
「え、欠点…」
「金田さん、真の欠点ってなんですか?」
「欠点…」
俺に問われて金田さんはビール片手に明後日の方向を見ながら、少し考え込むように黙り込んだ。
「…めっちゃ考えてるw」
「考えなきゃ思いつかないっつー…w」
「……鼾が意外と五月蝿い…?」
「ブッwwwww」
絞り出して漸く出て来た欠点?に、真が吹き出した。
「コラwwwオイっwwwwww」
「あ、あと、帰って来て着替えもせずにソファーで力尽きる率の高さ」
「欠点?www」
「それ欠点っスか?wwww」
「ただ疲れてるだけなやつじゃないですかww」
「しかしそれ以外思い浮かばな…あ、モテ過ぎる所なんかは欠点だな」
「本当に欠点ですかぁ?それ?ww」
「欠点だろ。有り得ない程モテ過ぎるのに、それが当たり前になってしまって、自分のモテ具合を把握しきれていない…と言うか、しようとしていない」
「あ〜、それは確かに…w久保のモテ方度を超してるのに、一切相手にしてないせいで、周りへの被害が甚大w」
「え、それ正解どこに…w一々好意を受け止めてたら自分の身が持たねぇんだけど…」
「分かるけどww」
「贅沢なww久保だから言える台詞w」
「被害を出さずにって、どーしたら…w」
「無理だな。どう頑張っても周りに真を好きにならせない方が最早難しいからな…」
「分かり味しかないww
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