初恋を拗らせてしまった件。

大学生(桜井Side)

7月手前でほぼ夏！ってくらい、今日は天気も良くて暑かっただけに、ほぼ外に居て客対応してたもんだから、若干熱中症っぽいのか頭痛くなってきたし…

真は仕事中だろうけど、頼んでケーキ持ってかせてもらおうかと思ったけど、電車なんかで移動する気力はもう起きねぇなー…
でも、チョコケーキもブログに載るからって宣言しちゃったし…

…行って大丈夫なら直ぐ行かないと、これで家帰ってゆっくりしたら絶対外出る気力が無くなる。

ぼんやりそんな事を考えながら、取り敢えず真に『仕事中に申し訳無いけど、ケーキ持ってっていい？』
とLINEだけ送った。
その時気付いたけど、昨日「帰りに買いに行こ〜」と言っていた渡辺という女の子からも
『私が軽い気持ちで呟いちゃったせいでごめんなさい！！！』
というLINEが来ていた。

やっぱり、あのツイ主渡辺かぁ……そうかなとは思ったけど…

でもこればっかりは…誰が悪いって訳でも…

疲れ過ぎてちょっと頭が働かない。

同じく疲れ果てている店長と、ケーキ一緒に作ってたおじさん2人が、明日も酷い事になりそうだけどどうするべきか？の話し合いをしているのにも一応耳を傾ける。

そう言えばこのおじさん達は、この地域の洋菓子組合の仲間らしい。
つまり近所のケーキ屋の店長達。

早くに店じまいした際に、ずっと列を整備してくれていた警察からも、明日の営業の事を色々決まったら連絡して下さいと言われていたので、早いとこ決めて連絡しなきゃだろうし。

「そもそもケーキを作る設備が全然足りないんだよ」
「そうだなぁ…
明日も今日みたいに通常ケーキと新作ケーキを1つずつにするなら、取り敢えず組合全員に声掛けて、今日の内に作れるだけ作って…こっちに持ってくるようにするか」
「どうする？今日並んでいたのも大分断っただろう？最後グダグダだったし…材料使いきらずに、個数を最初からここまで！と決めて、最初から「ここでお終いです」にした方がいいんじゃないか？」
「確かに今日の感じだと、止めなきゃいくらでも並ぶなぁ？」
「うん。そうしないと無理だな。
じゃあこれから材料を仕入れに行ってくるから、新作ケーキの方をみんなの所で作ってもらって…うちは通常ケーキを作っ…」
「「「キャーッ！！！」」」

ボーッと話を聞いていたら、突然外から複数の女の子の叫び声が聞こえてきたので思わずビクッとした。