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そうじゃなくてもエトワールのシュークリームやケーキはどれも美味しいから、売れて当たり前なのです……お客は私だけじゃないんです…
……って…分かってはいます…分かってはいるんですが……
どーしても…エトワールのシュークリームが……
…ハァ…」
なんだか…全然別物に対してなのに、凄く通じるモノを感じた。
そうなんだよ…絶対に駄目なのは分かってるのに…
どうしても俺は真が好きで…真じゃなきゃ駄目なんだ…
「なんか…なかなか思うようにはいかないなぁ…」
「ん?お兄さんも、何か嫌な事が有りましたか?」
「うん…まぁちょっと…」
「そっか……同じですね…」
「同じ……ですね…ある意味…
こういう時ってどうすれば立ち直れるんだろ…」
「何かストレス発散法は無いのですか?」
「……特別コレって言うのは無いかも…
薫ちゃんは?」
「私のストレス発散法は…やっぱ美味しい物をお腹いっぱい食べる事と…」
「あ…ああ…」
「あとはキャンプですかね」
「キャンプ?」
「車かっ飛ばして1人で山行って、川で釣りして焚き火で料理して、満天の星空を眺めると、結構スッキリします」
「車?1人で??
…えっ、自分で運転してくの?」
「はい、勿論」
「え、すみません、薫ちゃん年いくつ…」
「来週の月曜日で21になります」
「えっ!!」
普通に高校生かと思ってた!年上だったwww
「…さては、お兄さん、私の事高校生くらいだと思ってましたね?」
「うっ…すみません…」
「まぁよく間違われるからいいのですけどw
私の方がお兄さんよりもお姉ちゃんなのですよー」
「本当ですね…失礼しました」
「いえいえw
…うん。愚痴聞いてもらえて少しスッキリしました。
有り難うございました」
「そっか、良かったです」
「明日から真様ケーキは予約制になるみたいですから、来週はきっとシュークリーム買えますよね!
買えると信じて、また1週間頑張りますw」
薫ちゃんはブランコから降りるとそう言って笑っていた。
買えると信じて……
俺も…いつか真が金田さんと別れると信じて…
……ちゃあ駄目だよなぁ……
俺の悩みは結局未だモヤモヤ…
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