大学生(桜井Side)

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こんな真本人にも友人にも認めてもらえて仲間に入れるなら、教習所の二の舞にはならない筈。 やっぱり絶対真とは縁が有るし、寧ろ運命だ。 この先4年間、真の事は全力で護るし、もっと仲良くなってゆくゆくは恋人に…! そんな決意を固めて、事務所が用意してくれたマイクロバスで、真のマネージャーだという湯川さんと金田さんと、真と尚と琢郎と俺と、其々一緒に来た母達と一緒に大学へ向かう。 道中で金田さんが教えてくれたけど、既に事務所のスタッフが何人も大学に行っていて、警察まで動員してのファンの整備をしているらしい。 どうやら既に相当数のファンが、大学前に真目当てで集まってしまっているらしい。 …教習所での事を思うと、大分ヤバそうな状況を想像出来る…   実際行ってみたら本当にヤバかった。 本当に警察が出動してるし、規制線まで張られて厳戒態勢。 マイクロバスは取り敢えず金田さんと湯川さんが先に降りて、その後俺達が降りて、最後に真が外に出たら、地響きのような歓声が、規制線の外からも内側からもあがった。 他の新入生からしてもやはりこれは大事件な訳で… 一瞬で真がファンに取り囲まれて、金田さんと湯川さんが素早く真と真の母をガードする。 俺達はあっという間に外に追いやられた。 や…無理くね!? 「待っww久保っちSECOM無理過ぎるwwww」 「これは無理だよっ」 「ビビった…一瞬だった…本当に…」 「湯川さんと金田先輩はやっぱ流石…」 確かに。ファンに取り囲まれるよりも素早く真ガードしてたし、これだけ取り囲まれてるのに人を掻き分けて真が前に進める道をちゃんと作ってる。 本気で護ろうと思ったら弾き出されてちゃ駄目だ。 でも流石にもうこの状態で真の所に戻るのは無謀。 今日のところは取り敢えずマネージャーが2人付いてくれてる訳だし、明日からちゃんと俺が…! 結局俺達は真に朝会えた以外本当に近寄れる隙が無く、大学に居る間真は終始本当に沢山のファンに取り囲まれて入学式は終わった。 入学式後は真は仕事だと朝聞いたので、帰りは朝のマイクロバスでマネージャー2人と真と真の母だけで帰って行った。 俺は日本の学校がどうだかはよく分からないけど、こんなにカオスな入学式はなかなか無いだろうな…
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