2人が本棚に入れています
本棚に追加
翌日学校にいくと誰かに対する悪口が端々に聞こえてきた。
「やばいよね。」
「JENIやりすぎて頭おかしくなったんだな。」
「かわいそう。」
--みんな一体誰の悪口言ってるんだろ。そんなことより私のJENIの話してよねー。みんな見てくれてるはずじゃん。
「ねぇ、優花ー。みんな何の話ー?」
七海は愛嬌たっぷりに話の輪に入っていこうとした。
優花も葵もさっと離れていった。
「何よ。冷たい。私の話してよね。」
七海は呟いて席についた。
JENIについてるだろうイイネとコメントを確認しようとページを開くと七海は血の気が引いた。
JENIには、七海がダイキから奪いとったアイスカフェラテを片手に1人微笑んでいる姿だけが写っていた。
たしかに私の横に写っていたダイキの姿が写真からいなくなっていたのだ。
七海は自分のカメラロールに入っている写真を急いで確認したが、どの写真からもダイキの姿は消えていた。
七海の鼓動は早くなった。
「自撮り棒で1人でカフェで写真撮ったのかよ。しかも笑顔で。」
「やばい。でも七海ならやりそう。JENIに自分の写真UPするために生きてるしね。」
「しかも七海って自分が写り良ければ、他の人が半目でも載せちゃうしね。」
七海は、周りからザワザワと聞こえていた悪口の主語が全部自分だったことを悟った。
「やっぱり嘘だったんだね。七海。」
葵と優花も冷めた目で七海を見ながら話していた。
七海は教室から飛び出した。
--なんで?どう言うこと?昨日までいたじゃない。写ってたじゃない。そんな幽霊みたいな話ある?
最初のコメントを投稿しよう!