蒼が嫌い

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蒼が嫌い

蒼は私が小学2年生のとき、私の家の隣に引っ越してきた。 クリスマスの日。教室に入ってきた男の子は 「こ、こんにちは・・・。」 と小さな声で挨拶した。 蒼は、引っ越して来たときは、いかにもか弱そうな男の子だった。 あの時の蒼は、ずっと私より背も小さくて、声も小さかった。 しばらくして隣の家だった事もあり親同士が仲良くなった。 ある日、蒼が引っ越して来て初めて私の家に家族で遊びに来た時 「柚菜、蒼くんここの事あまり分からないから教えてあげてね」 と急にお母さんに言われた。 「え、え??」 嫌なんだけど。こんな人見知りみたいな子。でも蒼の家族もいて断れる空気じゃなかったから、しょうがなく 「う、うん・・。」 と返した。
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