「捨てちゃって!」はないわなぁ

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サンドイッチをスタバのコーヒーで流し込みながら話しかけて来た。 「なんかさぁ、聞こえちゃうからだけど。何で家族と話す時って皆ぶっきらぼうかね?」 と言って笑ってる。 「あっ、すみません。直ぐ終わる内容かと思って、席外さなくて…。ゆっくり休めませんよね?」 と、ひきつり笑をしながら謝った。 向かいの男はそれなりにイケメンでめっちゃ頭がいい奴で、多分もてるんだろう、度々相手が女であろう電話を席も外さず話しているから、私が謝る事ないかと内心思っていた。 「なんか京ちゃん(何故か休憩になるとちゃん付けになる)プライベートと業務中じゃ全くの別人になるよね?」 「そうですか?ははっ!」 私のプライベート知らんじゃんか! 「ってか、家族と話す時出ないんだね?」 「はい。気を付けてますし、元々地元でも標準語話してましたし!」 「じゃっ!このアプリ、アンインストールしても平気かな?」 スマホ画面を私に見える様にかざしてる。 「何ですかそれ?…へっ?土佐弁変換…?」 「自分じゃわかんないよね?結構活躍してたよ?」 イケメンが笑を堪えた顔、他の女はやられちゃうかもしれないけど、私はそうはいかない! 業務内容上、仕切られた空間にこの男といなければならない。何故こいつとペアなのか?他の女性従業員に羨ましがられるけど、四六時中一緒にいればわかる。こいつの本性をばらしたい!少なくとも彼氏にはしてはいけないタイプだ…。
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