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子供時代
いつも私達は学校が終わったら近くの公園で遊んで帰るのが日課だった。
ブランコにのって、靴を投げてどっちが遠くに飛ぶか競い合った。
「やった!私の勝ち!」
「ちぇっ。負けちゃった。梓(あずさ)は強いからいつも負けちゃうよ。」
そう言って残念そうに凪(なぎさ)が話す。
公園では、鉄棒や砂場で山を作って崩して遊んだり、お団子を作ってどれだけ綺麗に作れるか夢中になって遊んでいた。
気がつくと日が暮れかけていることがほとんどだった。
「やばい。梓早く帰ろう、お母さんに怒られる。」
そう言って凪は走り出した。
「凪!待ってよ、置いていかないで。」
二人で遊びに夢中になって、急いで家に帰る。
凪は足が速いせいか、私は追いついていくのに必死で走る。
やっと追いついた。
家には大きな道路をはさんで渡った所にあった。
普段はダンプなど大きな車が速度をあげて走っていて、
よく、お母さんには「気をつけるのよ!」と耳にタコが出来る位言われていた。
凪は、お母さんの言いつけを守って左右を確認して渡ろうとしている。
幼い当時の私も必要以上に注意して渡っていた。
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