# Special edition

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「それで、先に帰った子達はどうなったの?」 ボスの質問にジェームズさんがコホンと軽く咳払いをする。 「私が付いていきました。キャンパスを出る所で男性がもう1人加わりました。顔見知りのようで仲良さげに4人で歩いて駅の西口で二手に分かれました。一組は金髪の女性とはじめから一緒にいた男性こっちをAとします。もう一組、Bは白いセーターの女性と後から加わった男性です」 「追えた?」 「ええ、まずBが改札を通り、Aはそのまま西口を出ました。Bの電車が下りか上りかわかりませんでしたが、掲示板では早くても15分後だとわかったんで一先ずAを追いました。Aは西口出てすぐ脇道に逸れ線路沿いにあるファッションホテルに入りましたので、引き返してBを追いました。3つ下った駅で降り駅から徒歩5分のワンルームマンションに入っていきました」 「どっちの住まい?」 「女性ですね、後で調べた所、入居者の大半は学生だそうです。因みにこのお二人もそのような行為を直ぐに開始してましたね、廊下まで声が漏れていたので壁は薄いのでしょうね」 「ふーん、夕方にもならない時間からか、まあ若い子達に時間なんて関係ないんだろうけど」 ボスは呆れたようにそう言うと、うーん…と唸って暫く黙っている。 「話しても良いですか?」 トムの問いかけにボスが頷く。 「今日午後の講義が終わってすぐターゲットグループの1人、リョウっていう女にキャンディー貰ったんです。リリィさんに持って帰って貰ったんでロビンさん経由でボスかジェームズさんにお願いします」 私はジップロックに入れた鮮やかな色のキャンディーを見せた。 「あ、アタシはオレンジだった」 見てーとエマちゃんは同じような色違いのキャンディーを見せる。 「今までもこういうのあったの?」 ボスの問いかけにエマちゃんは、 「キャンディーはなかったですね、けど今日アキって女子、白いセーター着た子です、その子が『リョウのお菓子は美味しいよ』って言ってたから配っていたのかもしれません」 「なんか気になる事はなかった?」 「うーん、特には…キャンディーはピンクとグリーン、オレンジ、ブルーの4色でしたけど」 「そのキャンディー明日預かるから持ってきて」 「了解でーす」 エマちゃんは敬礼している。 それぞれの報告をしながら今後の計画を練りミーティングは終了した。 それからしばらくは何も変化は起こらなかった。
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