片付ケタイ親友

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 その後すぐに俺は病院へ運ばれ、そのまま入院したので彼らがどうなったのかはわからない。退院後、学校に戻っても彼らの姿を見ることは無かった。  どんな噂が広まったのか具体的にはわからないが、彼らが俺をいじめていたのは周知の事実だったので、その後俺に関わろうとする人間は一切現れなかった。それは中学へ上がってからの三年間も続き、現在に至る。  恐らく同じ小学校、中学だった人間が、この学校でも同じ噂話をしたのだろう。それを聞きかじった博人にとっては、ただの知らないことへの興味……で訊いたのだろうが、余計にたちが悪いと言えなくもない。 「なぁ、博人」 「ん?」 「頼むから……俺にもう関わるな」 「何でよ? つれないなぁ。せっかく知り合えたのに」  博人は俺の言葉を聞き流すように鼻で笑う。 「そう言えば、もうすぐ中間テストあるよね」 (本当に聞き流すのかよ) 「忌一のクラスに山本っていう女子いるだろ?」 (いたか? そんな奴) 「その子さ、テストが終わったら多分この学校辞めると思うぜ」 「何で?」 (あ……しまった)  博人はしたり顔でフフンと笑う。 「わかるんだ、そういうの。ここって一応進学校だろ? この時期ああいう顔した奴は、ここのレベルについていけなくて焦るんだ」  その話を聞いた直後、俺はクラスに戻って山本という女生徒を探した。いや、探したというかそれはもう一目瞭然で、今まで気づかない方がおかしいほどだった。  何故なら彼女の首には、黒い蛇のような異形が巻き付いていたのだから。  中間テスト終了後、彼女はすぐにこの学校を辞めた。テスト中のカンニング行為が担任にバレたのだという。学校から退学を言い渡されたわけではなかったが、カンニングがバレた時点で教室には居たたまれなくなり、彼女は自主退学を選んだのだった。
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