▼11:義弟ではない、男の顔

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「……俺を受け入れてくれて、ありがとう。ほんと……姉さんは優しすぎるよ」 こつんと、一瞬だけぶつかるおでこ。 頬を包んでいた右手を外して、私の髪を指先に絡めたかと思うと。 その絡められた髪に、ラドルフは軽くキスを落とした。 「……ら、ラドルフ……っ?!」 「あぁ、ごめんね、びっくりした?  でも、俺言ったよね?  姉さんが突き放してくれないと、止まれないって」 さっきまでのしおらしさはどこへやら。 ニヤニヤと口角の上がった意地の悪いラドルフの顔が、間近に接近してくる。 「で、でも、さっきは待ってくれるって……」 「それはそれ。これはこれ。俺が待つって言ったのは、姉さんの返事だもんね??」 「う゛……それは、そ、そうかもしれないけど」 「じゃあ、俺が姉さんに迫るのは除外ってことで」 「ひあっ……ンッ!」 薄いネグリジェ越しに、腰を指先でなぞられる。 反射的に嬌声を上げてしまい、慌てて口元を両手で抑えた。
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