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頭をトンカチで殴られたような激痛で目が覚めた。
ここまでの二日酔いは久しぶりだ。悪寒が背中をぞわぞわとかけ上がってくる。喉のあたりにこみあげてくるものがあったので、時おり崩れ落ちそうになりながら便所まで這って移動する。ドアノブに手をかけたそのとき、ノブが三十度回ったところで引っかかった。
は?
もう一度、回す。やはり、開かない。
あり得ない!
「開けろ。開けろ! なんで開かないんだ!」
十数回ドアノブをがちゃがちゃ回し続けてやっとドアが開く。俺は頭から便器に飛び込んで胃の中身をぶちまけた。途中から泣きながら吐いた。今日は休みだから、これからどこかに出掛けて、なるべく家に居ないようにしようか。それともホテルに泊まるか、知り合いの家に飛び込むか。どれも気休めにしかならないな。せっかく昨日綺麗にした便器に吐瀉物がこびりついているのを見てると笑えてくる。
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