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『23/24』
新年か。どうでもいいな。
こんな田舎じゃお年玉を貰っても使い道が無い…という訳でもないが金で手に入るものにはあまり興味が無い。
そしてまた、小学六年生のお年玉なんて大した額は入っていない。
せめて神社にお賽銭として全て投げ入れようと向かっていると、山の方から幼い少女の声が聞こえた。
「こっちへおいでよ。」
遊ばれているのだろうか。そう思った僕はやけに癪に障る声を追って山の中へと入っていく。
「こっちこっち!」
木々を掻き分け、獣道を進んだ先には荒れ果てた祠があった。長らく掃除されていないらしい。
お供え物を乗せる台には太ったヒキガエルが一匹、寝転がっていた。
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