浮遊

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浮遊

「ここで休むとしよう」 ふわふわっと軽い身体を横たわらせて、細長いどこまでも続く銀色の橋のようなものの上にいた。天を見上げ、ふっとため息をついた。 「ここなら、しばらくはゆっくりできそうだ」 おいらはさすらいの旅人さ。名前なんて持っちゃいない。どこからやって来て、どこへ向かうのか、行き着く先なんて、てんで決まっちゃいない。ただ、この地に降り立った時から、安住の地を求めて旅をしているのさ。
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