足跡

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足跡

 聖書に関わるお話で、こういうものがある。  足跡は、常に二組あるという。一つは本人。もう一つは(しゅ)と。  長い人生を終える時、その人が振り返ると、砂の上にずっと二組だった足跡が、一組だけだった瞬間があった。その時こそ、人生で最も辛く、悲しい時だった。  その人は主に尋ねた。主はなぜ、辛く悲しいこのような瞬間に、主は私を見捨てたのかと問うと、主はこう答えたという 「私はあなたと常に共にいた。足跡が一つになっている時は、私があなたを背負って歩いていたからだ」と。
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