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それは目の前の彼女と学食でコーヒーを飲んでる時の彼女の何気ない一言から始まった。
「結婚したらどんな家庭にしたい?」
「結婚?全然考えた事無かったけど、子供は欲しいなぁ。3人くらい」
「え?子供好きなの?」
「逆に聞くけど、子供嫌いなの?」
「え?ううん、そういうわけじゃないけどね。それで?」
「やっぱり、最初の子は女の子が良いなぁ、その後2人男の子。」
特に考えなしに、学食の天井を見ながら言う。どんな家庭が楽しいんだろう?自分は姉が1人と両親。特に不満は無かったけれど、姉がいるのは大きい。流行りもオシャレも教えてもらえるから。でも、男兄弟も楽しそう。そんな事を考えていたら、楽しくなってくる。
「由紀は?由紀はどんな家庭が良いの?」
「私はねー、子供は2人くらいで良いかなぁ。小さくても良いから家を買ってね、こぢんまりとした庭に季節ごとに花とかを子供達と植えて毎年楽しめるようにしたいなぁ」
「由紀は花が好きだもんね、虫は嫌いなくせに」
「誰でもそうじゃない?虫を好きになる方が分からないわ。気持ち悪い。それで、クリスマスとか、正月とか、豆まきとか…季節のイベントを家族で楽しむの。良くない?そんなの、楽しいと思わない?」
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