35歳、ココロとカラダ

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35歳、ココロとカラダ

その日が来るまでの数日、私は心が自分のものでは無いような感覚に囚われていた。この数日ばかりは他の事が何も頭に入らず、ただ来るべき日の事ばかり考えていた。 いつぶりだろうか。こんなにも自分と向き合って過ごしたのは。 いつも私は心の中も頭の中も家族の事でいっぱいだった。 自分の事は二の次で、それがいつしか当たり前になっていたのだ。 元々周りに合わせてばかりいた私には自分というものがあまりない。 だから今回のようにこうして何もかもを自分中心に考えた事があまりないのだ。 私は今、今までで一番自分自身の事を考えて過ごしている。 私という一人の人間だけが私の中に存在するのだ。
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