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「え、、、っと。お世辞でもありがとう。私もタツヤ君がカッコよくてびっくりしたよ」
「本当に?普通に照れるわ」
始まりはまるで絵に書いたような恋の始まりだ。
だけどこれはそうじゃない。
その後も会話を楽しみながら街を歩きそしてデートの様な事をした。
いきなりは行かないんだ、、、
待ってくれているのかな、、、?
やっぱり彼は真面目で誠実な人だ。
一緒にご飯を食べて、また話して、、、楽しい。そう思ってしまった。
思ってはいけないのに。
「、、、俺車で来てるかさ、、、車、乗ろうか」
その時が近づいてきた。
分かってはいたのに少しづつためらいの気持ちが強くなっていく。
駅近くへ戻りタツヤ君の車へ乗り込んだ。
旦那以外の男の人の車に乗るのは何年ぶりかな、、、
子どもや家庭を感じられない男の人の車だ。多分この人は既婚者ではない。
普段助手席にあまり乗らないがために後部座席に乗ろうとして突っ込まれたのは私達だけの秘密。
「なんかデートみたいだよな。」
その言葉に私の胸が締め付けられる。私はただゆっくりと頷く事しかできなかった。
少しずつ郊外へと向かう車。
ああ、もうすぐなんだ。。。
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