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「思ってたより部屋、綺麗だな。俺実はこういう所って初めてなんだよね」
そう言って微笑む彼から緊張感が伝わる。
さっきまでとは明らかに違う緊張感が、、、
うん、、、やっぱりこの人は素敵な人だ。ワンナイトラブを求めていながら矛盾する感情をさらけ出せるほどに。
「座らない?」
沈黙を破って口を開いたのは私だった。
「あ、うん。」
私達はベッドの上に2人並んで腰掛けた。距離が、、、近い。
「マコちゃんはさ、、、俺の事、どう思ってる?」
ああ、懐かしい言葉だ。
「タツヤ君を選んでよかったなって思ってるよ。タツヤ君、凄く素敵な人だから」
本音だ。この言葉に嘘はない。
心からそう思うからここまできたんだよ。
今ここにきてからも一番にそう思う。
「俺も」
そう言って彼は私の手をそっと握った。その瞬間、私の中に電流が流れたかのようなビリビリとした感覚を覚えた。
そうだ、、、初めて手を繋いだあの日、こんな感覚だったよね。
気が付いた時彼の顔が私の目の前にあった。そして、、、
柔らかくて暖かい、、、唇が重なる。
さっきの感覚に追い打ちをかけるかのように体が痺れて力が抜けていく、、、
この感覚に溺れ、繰り返し求めていた日々を思い出した。
これが何度も続くのは反則だよ、、、心が溶けてしまうから、、、もう、戻れなくなるから、、、ねぇ、あなたはこの感覚に溺れていたの?
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