0人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
今日はとうとうちーちゃんがおうちに帰る日。
朝から少し寂しそう…
はりねずみのトミーは、ちーちゃんの家族へのお土産を準備しながら、ちーちゃんを慰めます。
「ちーちゃん、またいつでも遊びにおいでね?みんなも待ってるからね?」
「ほんと…?また来てもいいの?」
トミーは優しくちーちゃんを抱きしめます。
「もちろんだよ!いつでも待ってるよ!」
ちーちゃんは二日間の出来事がとても楽しくて、とても嬉しかったのです。
今日もみんなで森の入り口までお見送りします。
「みんな待ってるからそろそろ行こうか」とトミーは優しく声をかけます。
ちーちゃんは無言でうなづきました。
手を繋いで、荷物はトミーが持ちます。
森の入り口にはハスキーのカイ、子猫のララ、セキレイのレン、シャム猫のルカ、白鳥のアイルが集まっていました。
みんなの顔を見ると、ちーちゃんはとうとう泣き出してしまいました。
「帰りたくないよぉ…」
トミーに抱きつき泣き続けます。
そっとルカがちーちゃんの頭にリボンをつけてあげました。
ピンクのリボンでした。
「ルカちゃん?」
ちーちゃんはキョトンとしています。
「親友の印だよ」とルカも優しく話しかけます。
ララが「みんなで選んだの。」と頑張って笑顔で言います。
みんなも寂しいのです。
「ちーちゃん、また遊びにきてね?」とレンが言います。
「また来てもいいの?」とみんなに尋ねます。
カイも、レンも、ルカも、アイルも、ララも、もちろんトミーも「もちろん!」と答えます。
その時ポニーの足音が聞こえてきました。
ちーちゃんちの馬車でした。
トミー以外は初めて馬車を見ます。
「素敵!!」とルカが言います。
でも、ちーちゃんはまた泣き出してしまいました。
今度はカイがちーちゃんに目線を合わせて、「僕たちはずっと親友だよ。いつでもおいでね?」と優しく話します。
馬車のドアが開き、ちーちゃんのおばあさんが降りてきました。
「トミー、大きくなって…」と優しく目を細めます。
「おばあさん、お久しぶりです。」と、ご挨拶。
みんなも「こんにちは」とご挨拶。
「あらあら、ちー、たくさんお友達ができたわね。」
おばあさんは嬉しそう。
トミーはポニーに近づき、「クゥ、ポゥご苦労様」と声をかけます。
「ちー、そろそろ行きますよ」とおばあさんは声をかけますが、ちーちゃんは嫌がります。
「みんなを困らせてはいけないのよ?」と優しく促します。
「トミー、またちーを預けてもいいかしら?」とおばあさんが聞きます。
「もちろんです!いつでも大歓迎です」と答えると、ちーちゃんは、おばあさんの顔を見ました。
「またきてもいいの?」と尋ねます。
「もちろんですよ」と笑顔で言います。
ちーちゃんは安心しました。
そして大人しく馬車に乗り、窓から手を振ります。
みんなも手を振り、「またね!」と声をかけます。
ポゥとクゥは一度頭を下げ歩き出しました。
みんな馬車が見えなくなるまで手を振ります。
「行っちゃたね…」とレン。
「また会えるよね?」とララ。
トミーがみんなに「またすぐに会えるよ。きっと…」と言いました。
自分に言い聞かせるように…
最初のコメントを投稿しよう!