Cherry Blossoms

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 その後で、病棟へと向かった私を待ち受けていたのは、あのF病棟の看護師長だった。 私をほぼ連行する形で、詰め所の看護師の休憩室へと引っ張っていった。 まぁ激怒りで、またしてもフォルティシモでキーキー言っているが、こんな時に事情を説明したところで水に油だ。 こんな時に、何を言い返しても栓ない。 現時点で口をはさもうものなら、状況の泥沼化の一途を辿るだけだ。 まぁ、事故報告書と言うことになるんだろうな。 実際には事故でもなんでもないわけであるが、看護師には看護師のルールがある。 それは病棟の秩序を守るためにもルールを遵守することは大切な事だ。 そこで矛先を私に向ける事で、私が事故報告書を書くことで、このF病棟の師長は面目を保ちたいこともよく解る。
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