【8・鬼林健太】

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と、その時なんだ! 「あっ!」 いきなり、俺の頭の中に… ある『グッド・アイディア』がヒラめいたんだよ! と、言うのも… 俺は、土日はコンビニでバイトしているんだが…その店に、決まって土曜の晩に買い物に来る女性のお客さんがいて… 今、俺はその彼女に恋心を抱いている。 彼女は、凄く話好きな人で快活な性格。 その上、めちゃめちゃ美人! その人は毎回、スナック菓子やら雑誌を何冊かと缶ビールを数本買って行くんだけど… 彼女が買う缶ビールは、決まって〇〇ビールのナチュラル・ライトなんだよ! 確か…彼女は現在、雑誌とかの懸賞に応募する事にハマりまくっていると言っていた…。 俺は、日頃から「何か、彼女を喜ばせるグッド・アイディアは、無いものかなぁ…」と、いろいろ思案していた。 もしも彼女が、このビールのキャンペーンに当選したら… きっと、飛び上がって大喜びするに違いないじゃないか! 「よぉし!」 早速、俺はそのゴミ屋敷で見付けた…シールが全て貼り付けてある応募葉書を秘かに自分のポケットに忍ばせ…自宅に持ち帰った。 そして… その後、家に帰った俺が… その葉書をどうしたのかは… 言わなくても分かるよな?! ああ…。 彼女…喜んでくれると良いなぁ…。 亡くなったお婆さん…。 ごめんなぁ……。
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