30人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
「は、橋口さん!」
僕は、思わず大声を出してしまった。
「な、何よぉ…。いきなり、大声を出して。びっくりするじゃないの」
彼女が目を丸くしながら言う。
構わず僕は、言葉を続けた。
「もしかしら…
今のアパート、引っ越した方が良いかもしれないよ!」
「ええっ?ど、どういう事?」
僕の言葉に橋口さんが更に驚いて目を丸くした。
「あのビール事件が解決したから、もう引っ越ししなくて良くなったと思っていたのにっ!
もおっ!またモヤモヤしちゃったじゃないの!全く!右を見ても左を見ても世の中、モヤモヤだらけだわっ!」
すっかり口を尖らせている。
「い、いや!だって、そうだろ?」
僕は、まくし立てた。
「君の友人、知人…家族や親戚ともまた違う全く別の誰かが…君の代わりにビールのキャンペーンに応募したって事は、だよ?」
と、ここで息を大きく吸うと…
僕は、次の言葉を吐き出した。
最初のコメントを投稿しよう!