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「その応募したヤツ…
君と特に近しい人間という訳じゃないのに…何で、君のフルネームやアパートの部屋番号まで…そんなに事細かく応募葉書に書く事ができたんだ?
何で、君の『個人情報』をそんなに詳しく知ってるんだ?おかしくないか?!」
「あっ!!」
僕の言葉を聞いた…橋口さんの顔が…
みるみる…
青ざめて行った……。
「つ、つまり…
もしかしたら、ソイツ…私のストーカーかもしれないって事??」
と…。
「ああっ!そう言えば!」
彼女が、更に言葉を付け足した。
「結城君!
前に私…結城君に、こう言ったのを覚えてる?
最近、自分の部屋にいると…時々、何か『視線』みたいなのを感じるって…。
私…てっきり、あのお婆さんの霊が、その『視線の主』だとばかり思ってたんだけど…よく考えたらさ…。
お婆さんが夢に出て来なくなった今でも…時々、部屋であの視線みたいなのを感じる事が有るのよ!!」
そして…一呼吸おくと…
「もしかしたら、あの視線の『本当の主』は…お婆さんの霊なんかじゃなくて…
ストーカーなのかも…。
ほら。私の部屋って、アパートの一階でしょ?窓の外から…じぃっと、部屋の中をノゾいているのかもしれないわ……」
彼女は、そう言うやいなや…
ゴクリと喉を鳴らした。
ああ…。
またもや…
モヤモヤが……………。
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