【2・橋口美穂】

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こんな感じで…このギャグ漫画集は、言葉の聞き間違いや言い間違いから生まれる笑い話ばかりを集めている。 他には、こんなお話も…。 これは、ある晩の事…。 サラリーマンの藤さんは一人、お酒を飲んでいて最終の地下鉄に乗り遅れてしまった。 腕時計を見ると、深夜近く。 どこかに泊まろうにも…彼は、ビンボー・サラリーマン。 「まあ、この時間帯のネカフェなら、深夜料金で安く泊まれるだろう」 と、最寄りのネカフェに向かった。 すると、その店先で店員さんが割引券を配っていたので、藤さんがそれを受け取って見てみると… 何と! 深夜料金から、更に一割引きの券! 「お、ラッキー!」 と、彼が喜んでいると 「この割引券を午前三時にカウンターにお持ち下さい」 と、言われた。 「え?」 藤さんは、 「はて…。特定の時間に割引券をカウンターに持って行けだなんて…しかも、深夜の三時だなんて…何で、また?」と、思ったが、 「そうか! ただでさえ安い深夜料金が更に安くなる対象のお客は、決められた時間にカウンターに来る事ができたお客のみっていう『ゲーム的・趣向』なんだな!」 と、そのネカフェに入店して部屋をとった。 正直、眠くて仕方がなかったのだが… 藤さんは、ガマンにガマンを重ねて午前三時…つまり深夜の三時まで眠らずに、部屋で頑張って起きていた。 そして、いよいよその午前三時になったので、カウンターに割引券を持って行くと… 「ご退室ですね。ありがとうございました」 と、店員さんに言われてしまった。 「いえいえ!まだ、滞在しますよ!ただ、この割引券を利用したいのですが」 と、割引券を見せると… 「あ、この割引券は、ご精算時にカウンターにお持ち下さい」 と、言われた。 何と!藤さんは! 割引券をもらった時に少し酔っていたのか… 『ご精算時』を『午前三時』と、聞き違えてしまったのだ! 「ガクッ!」 と、気が抜けて既に睡魔がピークに達していた彼は、ネカフェの部屋に戻ると次の日の夕方まで爆睡してしまい… 結構な金額の料金を支払いましたとさ! チャンチャン!! …と、まあこんなお話だ。 私…橋口美穂は、このギャグ漫画集の中でも特にこの『藤さん・シリーズ』が大好きなのよねぇ…。 他にも…藤さんが富士山と間違えられるという… カナリぶっ飛んだお話も有って、それもめちゃめちゃ笑える!
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