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【3・鬼林健太】
俺…フリーターの鬼林健太は現在、平日に就活しながら土日はコンビニ店員のバイトで生計を立てている。
そして、それとは別に…ある『掃除屋』の現場仕事もやっている。
その仕事の『現場』というのは、自殺したり病死したりして住人がいなくなったアパートの空き部屋や廃屋なんか…
つまり、俺の現場仕事の内容は掃除は掃除でも、言い方を変えると『遺品処分』という訳だ。
あれは…
今から数週間ほど前の事。
俺は、ある現場の掃除をやりに職場の先輩と行ったのだが…
その現場というのが郊外にポツンと建つボロボロの木造の一軒家だった。
何でも…その家には、身寄りの無いお婆さんが独りで住んでいたんだが、元々、心臓の病気を抱えていて急にポックリと亡くなってしまったらしい。
で、実際にその家に入ってみると…いやはや、足の踏み場も無いほど辺り一面ゴミが散乱していて…。
近所から、『ゴミ屋敷』と呼ばれていたみたいだ…。
それで、俺はその家の掃除をしていて…
『ある物』が、床に落ちている事に気が付いたんだ…。
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