二章 もふもふが集う古書カフェ店へようこそ

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「真理子ちゃん、いいじゃないですかにゃん。人間苦手な食べ物や苦手なことだってあるもんですにゃん。それが人間というものだと思いますよにゃん」 茶和ちゃんはにんまり笑った。 「そうだよね。うん、ゴーヤーが苦手だからってなんだって言うのよ。どんくさくて不器用だって仕方がないもんね。わたしなりに精一杯努力しているんだから。茶和ちゃんの言う通りだね」 わたしは、ちょっと興奮して鼻息まで荒くなってしまった。猫に慰められているなんてと思ってしまうけれど茶和ちゃんのわたしを見つめる目はなんだか優しくて元気が出た。 自然と笑顔になれちゃうよ。 「にゃはにゃはにゃん。真理子ちゃんの笑顔は可愛らしくて素敵だと思いますにゃん」 「ほ、本当に~嬉しい。ありがとう」 わたしは心からの笑顔になれた。 「もう、真理子はすぐその気になるんだから、でも真理子のどんくさいところも可愛いね。茶和ちゃんの言う通りだね」 みどりちゃんはぷくくっと笑った。笑われて少しだけムッとしたけれどきっとみどりちゃんは褒めてくれているのだと良いほうに解釈しておこう。
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