最悪の出会いは吉となるか(改稿版)

※雨の中の二人

「わかった……もう滅茶苦茶にしてくれ。俺もお前を愛して……っんっ！」
　愛を返す最中、口付けを受けた。一司は愛しい男の首に腕を巻き付けて身を委ねた。
　あっという間にシャツは脱がされ、ベルトを解かれた。スラックスと一緒に下着が降ろされる。現れたのは隆起した屹立だ。切っ先は既に透明な蜜を纏っていた。神谷に触れられただけで、この欲情具合だ。

「かずちゃんったら……こんなにして」
　その状態を眺めながら神谷も上着とシャツを脱ぎ、ジーンズと下着を降ろした。二人は一糸纏わぬ姿となった。
「っ、あんまり……見るなよ」
　抱かれると決めても、羞恥は消えない。一司は顔を背けて熱い眼差しから逃げたが……。

「っあ……んんっ！」
　突然、肌が甘く騒いだ。神谷の両手が胸部を撫で繰ってきたのだ。一司の口から小さな喘ぎが零れた。
「ああ、久し振りのかずちゃんのお肌……こうやって触りたくてたまらなかった」

　うっとりと囁かれ、平たい胸板を中心に向かって揉み込まれた。それにより、胸を飾るピンク色の尖りが前に微かに突き出る形となった。
「あっ……そんな触り方……っ」
　女みたいだ。やめてくれと腰を左右にくねったが、神谷は聞かない。
「美味しそうな色してる……」
「ひぃぅ……っ！」
　上擦った声と一緒にビクンと背を反った。しこり勃った胸粒に粘ついたものが纏わりついたのだ。間違えなく神谷の舌だった。刺激を受けたそこは膨らみを増し、厭らしく尖った。それをいいことに大きく吸引された。神谷の口の中で小さな粒は好き勝手に転がされていった。

「っん、あ……そんなに強く吸ったら……っ！」
　甘美な電流が全身を支配する。今まで何度も胸の愛撫は受けてきた。しかし、今夜は別格だ。快感の波が強い。一司は瞼を震わせながら切ない摩擦に翻弄されていった。