※雨の中の二人

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「かずちゃん、なんて可愛いの。(ここ)だけで、こんなに感じてたら、この後、大変よ」  唇で突起を挟まれ、柔く引っ張られた。 「あっ……ぅんああ……ぅ!」  走った疼痛は中心部へとダイレクトに伝わり、一司の熱塊が根元から脈動した。 「やだ……もう射精()そうなの?」 「ち……違う、そんなんじゃ……っああっ!」  放出の気配を否定した矢先、またしても摩擦で赤くなった尖りを舐め尽くされた。舌の表面でこれでもかというほど擦られた。  感覚が麻痺していく。敏感な表皮が捲れそうだ。しかし、それすら気持ちいい。快感を認めざるを得なかった。一司は胸に顔を埋める神谷の頭を両手で掻き抱いて、自ら胸を突き出した。応えるようにして吸引が激しくなった。 「そんなことされたら、余裕なくなっちまうよ」 「っ、あぁん……っ!」  胸を一頻り舐めたあと、神谷が下肢をぶつけてきた。剥き出しとなった生雄が一司の竿肉に密着した。物こそはハッキリと見えないが、猛り具合は十分に伝わった。物凄い質量と硬さだった。ねっとりとした感触は二人の先走り汁だ。特に神谷の量は多く、一司の穂先をふやけさせた。 「これがもうすぐ、かずちゃんの雄膣(なか)挿入(はい)んだよ……」 「っひ……ああっ、ああ」  耳朶を噛みながら囁かれた。ここで雄の声は卑怯だ。腰奥がおかしくなるほど疼いた。同時に不安も過った。神谷の分身は桁外れだ。雄の凶器とも言えよう。それが本当に尻孔に埋まるのか。  一司は想起した。以前、ホテルに連れ込まれた時、あまりの大きさに恐怖し泣いたことを。尻が裂けるどころか、身体が真っ二つになると思ったからだ。しかし、一司は決めている。今夜、神谷を体内に受け入れると。
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