ずっと一緒にいたい

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「だってそうじゃない。いつだって爆発してるでしょ?」 「は?」 「ほら、ここ……」 「っ……あっ、ん!」  中心部に昂った欲情をぶつけられて一司は反射的に腰を捩った。衣服を通じて伝わるそれは完全に硬起しており、神谷はねっとりとした動きで股関節をあててきた。 「んあ……ぅ、やめろって……」 「どうして? かずちゃんも一緒に爆発してよ」 「また変なこと言いやがって……っ、はぅ、ん!」  挿入を意識するような腰遣いをされて、後孔が切なく疼いた。年末年始の間、身体を重ねたのは一度だけだ。神谷の熱を求めているのだろう。全身が甘く震え出し、脚が自然と開いた。 「かずちゃん……今夜はいっぱい愛し合いましょうね」  神谷は盛ったように腰を回しながら、リップ音を鳴らして一司の額に唇を落とした。 「っん……その前に……もうひとつ、言わせてくれ」  身体を結んだら、快感に飲まれて何も言えなくなってしまう。自我を保っている間にどうしても伝えたいことあった。 「なあに?」 「……さっきは、ごめん。全然、鬱陶しくねぇから」  言い過ぎたことを詫びた。  そして逆の立場で物を考えた。もし神谷が自分の目の前で誰かに口付けされたとしよう。抑えきれない怒りをきっと露にしている。 「もう……可愛いんだから。あたしも、ごめんね」  お互い謝り合って微笑むと、瞳を閉じて唇を深く合わせた。情交開始の合図だ。甘く狂おしい夜はこうしてはじまった。
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