※出会いが教えてくれたこと

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「奥、すげぇ締まる。トロトロで搦みついてたまんねぇ……このまま一回、奥に出していい?」 「うあ……あ、出すって……ここに……っ?」  こんなにも奥深くに神谷の精が放たれる。そう思うだけで臍奥がズクンと啼いた。一司はフルフルとかぶりを振って、奥深い種付けを拒んだ。こんな奥で射精()されたら……。 (腹が、おかしくなる……っ)  しかし、神谷はそれを聞かない。深い結合のまま膝立ちとなって一司の臀部を浮かすと、真上からの突き落としで攻め立ててきた。 「ごめんな。奥にぶちまけたくて堪んねぇんだよ……濃いのいっぱい注がせてくれよ……っ!」 「っふぁ……っ、あああっ、や……っああ!」  荒々しさと勢いが増していく律動に成す術はなかった。破壊的な悦楽に嬌声を上げることしか出来ない。果ての見えない快楽の渦が一司を攫っていく。 「かずちゃん、かずちゃん! ああ、可愛い……大好きだ!」  迸る想いと一緒に、腰骨が砕けそうなるほどの打ち付けを受けた。向けられた激情に胸が迫って一司は叫んだ。 「んぁう、俺も……好き、神谷が、一番……好き!」  もう神谷なしでは生きていけない。心と身体も、彼でないといけない。零れる愛を返した。両腕を伸ばして抱擁をせがんだ。神谷はすぐに応えて、一司の身体を、ひん抱く。 「愛してる、かずちゃん……中に全部出すぞ!」 「んあ……っ、ああ、出して……いっぱい出して……っんんぅ!」 さっきの拒否が嘘だったかのように頷くと、唇がみっちりと塞がれた。律動が速まる。狂おしい摩擦に酔い痴れながら、二人は絶頂への階段へと上っていく。
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