最悪の出会いは吉となるか(改稿版)

※出会いが教えてくれたこと

「あっ、お、大きくするなっ……」
　下腹がまたしても熱を持った肉杭に埋め尽くされた。抜かずの行為はすぐにスタートした。神谷は腰をゆっくりとグラインドさせて、優しい抽挿を施してくる。雄を咥え込む蕾からは先ほど放たれた白濁が泡を作って姿を現した。

「あー最高。いい感じに熟れてやがる」
　肉感を堪能しているのだろう。一度目とは違って、媚肉全体を撫でるような抜き差しだった。激しさのない律動は、もどかしいながらも確実な性感を呼んだ。一司は自身の屹立が緩やかに勃ち上がっていくのを感じた。

「んっ、神谷……俺、どうしよう……っ」
　当惑した。はしたない自分が止まらないのだ。
「大丈夫……かずちゃんはそのまま感じて啼いてろ」
「っあ……！」
　視界が突然揺れた。繋がったままの状態で身体を抱き起されたのだ。神谷の股座に跨った体位は結合部に強い圧をかける。真下から突き進んだ剛柱は迷わずに一司の弱いところを抉った。

「っん、あああっ……ん！」
　神谷の身体に抱き付いて、甘い痺れに悶えた。
「いい声、出しやがって……っ」
　腰を鷲掴まれたのと同時に、真下からの突き上げがはじまった。そのまま猛々しい律動へと続いていく。加速する抜き差しによって肉壁が崩れるようにして蕩けていく。一度目よりも摩擦が鋭い。感じてしまう。

「んっ、神谷……気持ちいいっ……もっと、突いてっ」
　素直に表現して、逞しい背に爪を立てた。愉悦に溺れた。それは神谷も同じで彼の欲棒から断続的な脈動が伝わった。