番外編※二人で眺める朝焼けに

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「あー口の中……やべぇ」  胴を震わせながら神谷は根元を絞って、濃厚な雄液(エキス)を出し続ける。一司はそれを懸命に啜りながら、飲み込んだ。そうでもしないと窒息するほどの量だったからだ。 (ああ、喉が……)  焼けそうだ。粘つきも凄い。けれど、嫌じゃない。愛しい男の精に喉を鳴らした。 「あっ……はっ、んん……」  長い放出が終わり、口から白濁の糸を引いて竿肉が出て行く。呼吸を求めて唇を動かすと、飲みきれなかった種汁が口端から零れていった。 「かずちゃん、エロすぎ。触ってもないのに、こんなにも出して……」  濡れた股間を掌で揉まれた。 「んあ……っ、今、触ったら……っ」  ビクンと身体を撓らせた時だ。訪問者を知らせるインターホンが鳴り響いた。 「あら、もしかしてガス業者さんかしら?」 絶頂後の余韻で震える一司をそのままに、素早く衣服を整えた神谷がリビングへと移動した。 (やっちまった……)  仰向けとなったまま、茫然と天井を見上げた。  ありえない。変態じみた行為で、盛大に感じ、精を吐き出した自分が信じられない。激しい羞恥に襲われる中、神谷が慌てた様子で寝室へと戻ってきた。 「かずちゃん、一哉さんと結ちゃんが来たわよ! 引っ越しのお手伝いですって! 早く着替えちゃって!」 「なにっ……⁉」  どうしてと理由を聞く暇なんてない。一司は瞬時に飛び起きて淫液で濡れた服と下着を脱ぎ捨てた。しかし、着替えの服が埋もれて見つからない。結局、下着は履かずに目に入った神谷の部屋着に身を包んだ。その直後、玄関から一哉の声が聞こえた。
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