番外編※二人で眺める朝焼けに

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 神谷と身体を重ねることが好きだ。  貪欲に求めてしまう。彼に教え込まれた快楽に陶酔した。酔えば酔うほど一司の隘路は狭まり、蠢動を強めた。 「さっきから凄い締め付けしやがって! くそ、皮が剥けちまう……ちょっと、緩めてくれよ」 「んっ、だって……神谷のが、気持ちいい……からっ!」  しょうがない。一司は上擦った声で正直に伝えた。 「そんなこと、言うなよ……っ、クソ、出そうだ」  放出の瞬間を目指して、神谷は獰猛な腰振りを繰り返す。みっちりと埋まった生雄がどんどん膨らんでいく。もうすぐ雄種が撃たれる。 (来る……奥、出される……っ)  注がれる感触を待ち侘びるようにして、腹奥の力を抜いた。その動きを神谷は感じ取ったようだ。彼は腰骨を砕く勢いで、最後の一撃を打った。 「っひ……ああああぁ……ぅ、んん!」  脳裏に火花か散った瞬間、一司は二度目の熱を盛大に放った。直後、神谷も体奥で粘着きの強い白濁を射撃した。 「やべぇ……すげぇ奥で出しちまった……」  胴をビクビクと痙攣させながら、神谷は一司の身体をぎゅうっと抱き込んだ。 「っあ……ああ、あ、来て……る」  腹の中が塗り潰されていく。次々と注がれる生温かい射液に、全部が甘く震えた。  絶頂が止まらない。先端からは緩やかな吐熱が続いていた。神谷も同じなのだろう。奥深い注入は、まだ終わりそうになかった。しかも、放出しているのにも関わらず、硬さは失われていない。
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