殺人自動掃除機バリクリーン

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居間に行くとソファで弟のタクヤと兄のマサキが仲良くゲームをしている。    相変わらずキモイな。    「ほらリョウタさっさとご飯食べて。洗い物ちょこちょこ出されるのまま嫌いだから」    「ハイハイ」と返事を返し、視線を母親に向けるとニヤリ顔でスマホをいじっている。    どうせ不倫相手にでもメールしてんだろ。    この家の人間は皆おかしい。    不倫を繰り返す母。残業を理由に家に帰らず同性愛に耽ってる父。シスコンぶり全開の兄と弟。    全部が気持ち悪い。いっそ皆消えてくれないかな。    そんな叶うはずもない願いを胸に、飯を喉の奥へと掻き込んだ。そして思う。    高校卒業したら東京に出てさっさと一人暮らししよう。    部屋に戻ると、掃除機の数字が5から3になっている。やはりこれは、起動までにかかる時間らしい。    やたら時間かかるな。ふと時計を見る。    3時間て夜中の2時やん。    明日学校だし、2時となるとさずかに起きてられる自信がない。    俺は掃除機を使う楽しみは明日にとっておくことにして今日はさっさと寝ることにした。    が、しかし……    夜中俺はピンポンパンという電子音声で目を覚ますことになる。
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