15

1/1
前へ
/58ページ
次へ

15

4年前と変わらなかった。 公園や観光施設などを巡ってネタを考えながら、ぼんやりと過ごす。居酒屋に立ち寄ってから俺は自宅の近くを歩いていた。体に入れたアルコールが温かい。 どこかに生き急ぐような速度で車が走り抜ける。少しばかり広い歩道の真ん中を歩いていると、ジーンズのポケットが振動を始めた。 携帯の画面には三浦からのメッセージが浮かんでいた。 『これから家いっていい?』 右上の時間を確認する。夜21時前、俺は家へ向かいながら彼女に返事を打った。
/58ページ

最初のコメントを投稿しよう!

81人が本棚に入れています
本棚に追加