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後ろに気配を感じる。何も考えず、つい振り向く。けれど何もない。
後ろに気配を感じても何もないときは上にいるとはよく言われるが、正直俺はそこまで怖いことに耐性がある方ではないので上は見ない。正直その言説を思い出した時点でもうむり……となっている。
だから暗くなってから帰るのは嫌なんだよな。会社と家の距離とか終業時間とかの関係で家の近くを歩くのはどうあっても暗くなってからになってしまうのが悲しい。
そのまま前に向き直って歩く。歩こうとする。けれど踏み出した足をつく前に視界は暗くなっていて、街灯の明かりすらないのはおかしいと思う間もなく。
ボキン。
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