プロローグ

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プロローグ

プロローグ  夏の終わりが近づいてきている夕方頃。 少女は着ていた服が乱れ、スニーカーもかかとを踏み潰したまま息切れをしながら走り続けていた。 胸くらいまで伸ばしていた栗毛色の髪も振り乱しながら、ただ逃げるように家路に向かっていた。 先程起こった事を思い出す。 夏休みの宿題みんなでやろうと言われ、少年の家で行う話だった。 ーーーまだみんな来てないんだけど俺の部屋で待ってて。 そう少年に言われ待つが友人たちは一向に来ない。 何かおかしいと少女は思った。 ーーーねぇ樹貴くん…なんで百合ちゃんや友則くん達こないの、集合時間とっくに過ぎてるよね? 樹貴と呼んだ少年に不満げに話す。
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