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ぽつりと絵蒔は小さな声で呟いた。
薫がここ!と言って井上は家の前と思わしき所で車を止める。
駅前付近の大きな和菓子屋が目立つその横の入り口が何だか奥には絶対立派な屋敷があるんじゃないか?と思うような場所だ。
和菓子屋の看板を見ると『創業明治元年 たちばなや 本家』とデカデカと書いてある。
「そこの和菓子屋オレの家の店wちょっと待っててね!」
そう言って薫は店の中に入っていくと、白い調理着と帽子のかぶったお爺さんと幾つか袋を持って戻ってくる。
「いやぁ先生、孫の薫がお世話になりました」
ペコペコ薫のお爺さんが頭を下げる。
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